愚かで虚しいこのポージングを遠回しに変だと揶揄するミリィの言葉に、これ幸いとジェミーはままならない怒りを爆発させる。
「ひぃーっ! 出過ぎた真似を、おおお許しください!」
すると体のいい八つ当たりは気弱な侍女に効果絶大。ミリィの頭が残像でも見えかねない速さで激しく下げまくられる。異なる自分の記憶をたぐれば以前から相当ひどい扱いをしていたので、もうどうしようもない。見ていて首が痛くなってきたのでジェミーは慌てて取り繕った。
「やめてよぉ、ちょっと拗ねて見せただけじゃない。なにも怖いことしないから。ほら、笑顔笑顔」
「うう、そのお顔がすでに怖いのでございます」
(はぁん?)
しかしそんな譲歩すらミリィは拒み、失敬な――とジェミーのこめかみに青筋が浮かんだものの、鏡を覗けばそれも納得。確かにこれでは怖さしかない。
基本的には綺麗な造作をしているのに、どこか蛇が獲物を品定めするような陰惨さが発揮されている。口の端をちろっと上げただけで、ホラー映画の悪霊ばりの迫力を帯び、とてもじゃないが正視しがたい悪役面。
「ひぃーっ! 出過ぎた真似を、おおお許しください!」
すると体のいい八つ当たりは気弱な侍女に効果絶大。ミリィの頭が残像でも見えかねない速さで激しく下げまくられる。異なる自分の記憶をたぐれば以前から相当ひどい扱いをしていたので、もうどうしようもない。見ていて首が痛くなってきたのでジェミーは慌てて取り繕った。
「やめてよぉ、ちょっと拗ねて見せただけじゃない。なにも怖いことしないから。ほら、笑顔笑顔」
「うう、そのお顔がすでに怖いのでございます」
(はぁん?)
しかしそんな譲歩すらミリィは拒み、失敬な――とジェミーのこめかみに青筋が浮かんだものの、鏡を覗けばそれも納得。確かにこれでは怖さしかない。
基本的には綺麗な造作をしているのに、どこか蛇が獲物を品定めするような陰惨さが発揮されている。口の端をちろっと上げただけで、ホラー映画の悪霊ばりの迫力を帯び、とてもじゃないが正視しがたい悪役面。



