「先日、王都の市場で我がペリエライツ家の馬車が大きな事故を起こしましたの。幸い、うちの侍女のおかげで事前に脱出し、大事には至りませんでしたが。私はその犯行を、第一王子派閥の犯したものと考えております」
既知の話なのか、ルゼに目立つ反応はない。
「僕たちの方でもその情報は手に入れています。なるほど、もっともな話だ。もしあなたがクラフト殿下と婚約されれば、ペリエライツ家が自動的に彼の後ろ盾についたことになる。第一王子側としては大きな対抗勢力の出現であり、危ぶむのも当然。いまだペリエライツ家が婚約の話を進めていないのは、懸命な判断でしょう」
そのニュアンスだとどうやら、ジェミーの立場を配慮してくれるつもりはあるらしい。ならばと彼女はルゼに協力を申し込む。
「では、どうか第一王子派閥の暴挙を止めるため、お力をお貸しいただくよう第三王子殿下にお伝えいただけませんか? 私には、彼らと敵対する意思はないのです」
「ほう?」
ルゼの瞳が笑みの状態からややすぼまった。油断のないその瞳に心の内側を見透かされたようで、ジェミーは居心地が悪くなる。
既知の話なのか、ルゼに目立つ反応はない。
「僕たちの方でもその情報は手に入れています。なるほど、もっともな話だ。もしあなたがクラフト殿下と婚約されれば、ペリエライツ家が自動的に彼の後ろ盾についたことになる。第一王子側としては大きな対抗勢力の出現であり、危ぶむのも当然。いまだペリエライツ家が婚約の話を進めていないのは、懸命な判断でしょう」
そのニュアンスだとどうやら、ジェミーの立場を配慮してくれるつもりはあるらしい。ならばと彼女はルゼに協力を申し込む。
「では、どうか第一王子派閥の暴挙を止めるため、お力をお貸しいただくよう第三王子殿下にお伝えいただけませんか? 私には、彼らと敵対する意思はないのです」
「ほう?」
ルゼの瞳が笑みの状態からややすぼまった。油断のないその瞳に心の内側を見透かされたようで、ジェミーは居心地が悪くなる。



