~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「お兄様、今回の調査でわかったことはそれだけですの?」
「はあ、なんだかお前、親父に似てきたかもな。もうひとつ、その封筒には差出人を特定できる仕掛けがしてある」

 ウィンダスはその場から立ち上がると、なにをするかと思えばそばに置いていたランプから蝋燭を抜き出し、手紙をその火の上にかざす。

「なにを……?」

 妙に思いながらもそれを見ていると、少しずつ、封筒の裏側が変色し始める。しかも全面ではなくそれは特定の部分だけが浅黒くなっていったのだ。まるで、なにかの模様を表すように。

「これは……貴族家の、紋章?」
「これが秘密の仕掛けだ。特殊な薬品を染み込ませた紙を炙れば、どの家の者から送られた手紙かがわかるってわけだな。さあ、見てみよう」

 ジェミーとウィンダスはふたりして、変化の終わった朱い封筒の内側を覗き込む。
 すると、紙の上に浮き上がってきたのは、円形のシールドの左右にそれを支え持つ竜と獅子が描かれた特徴的な紋章。

(さてはてこれは、いったいどこの誰を示すのかしら――?)