~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 内心でうまいこと言い負かせたぞとしたり笑いを浮かべつつ、ジェミーが気が変わらないうちにと催促すると、彼は指の裏で封筒をこつんとついた。どうも弱った様子だ。

「これなんだがさ。知り合いが王宮に出入りしてる紙商人に尋ねてくれたらしいんだけど、やっぱり普通の封筒じゃないな」
「と、言いますと?」
「今、それぞれの王子を持ち上げようとする派閥の勢力ができ上がっているのは知っているよな」
「もちろんです」

 ジェミーは思い出す。先日の話でもあった通り、表面上は現在、第一王子が王太子、継承順位第一位は揺るがないと目されている。だが実際はそれぞれの王子を担ぐ派閥が、次期王位を狙って裏で虎視眈々と目を光らせている状態だ。そのことは貴族の中では暗黙の了解であり、いまだ中立を貫くペリエライツ家のようなものたちも、なにかあればすぐに動けるよう神経を尖らせているはず。しかし、それが話にどう繫がるのだろう。

「それとこの封筒になにか関係が?」
「大ありさ。うすうす気がついているかも知れんが、その封筒の中身は、あるものを示している」