「あら、飲んでいますの?」
「少し気分を落ち着かせようってな。お前も飲むか?」
「やめときますわ。バレたらお母様に大目玉ですもの」
ムッとした顔でジェミーはウィンダスを睨む。ワインが嫌いなのではない。むしろその逆だ。
前世でジェミーはそう頻繁にワインを飲むわけではなかった。でもごくたまにお気に入りの銘柄を見つけては、ミニボトルをちょっと買ってお休みの前にひとり晩酌をきゅっとやったりしていた。甘口のやつが好きでそれをおつまみと合わせ、部屋の証明を落としてシアターっぽくした中で洋画と共にゆっくりと雰囲気を楽しむのが好きだったのだが、あれも前世での数少ないよき思い出だ。
だが、レビエラ王国では満十八歳まで法律で飲酒は禁止されている。そう厳格なものではないとはいえ、学生である公爵令嬢が手をつけていいものじゃないのだ。大変悔しい。
「そっか、残念だな。じゃ、遠慮なく」
(くっそー、自分だけずるぅい)
「少し気分を落ち着かせようってな。お前も飲むか?」
「やめときますわ。バレたらお母様に大目玉ですもの」
ムッとした顔でジェミーはウィンダスを睨む。ワインが嫌いなのではない。むしろその逆だ。
前世でジェミーはそう頻繁にワインを飲むわけではなかった。でもごくたまにお気に入りの銘柄を見つけては、ミニボトルをちょっと買ってお休みの前にひとり晩酌をきゅっとやったりしていた。甘口のやつが好きでそれをおつまみと合わせ、部屋の証明を落としてシアターっぽくした中で洋画と共にゆっくりと雰囲気を楽しむのが好きだったのだが、あれも前世での数少ないよき思い出だ。
だが、レビエラ王国では満十八歳まで法律で飲酒は禁止されている。そう厳格なものではないとはいえ、学生である公爵令嬢が手をつけていいものじゃないのだ。大変悔しい。
「そっか、残念だな。じゃ、遠慮なく」
(くっそー、自分だけずるぅい)



