その間にも学園での生活は続き、ヒロインはある日想い人の婚約相手、悪役令嬢の実家が、第二王子を利用して悪だくみをしていることを偶然知らされる。だが両家の関係に首を突っ込めるような身分ではないというのを理由に、一時彼から距離を取ろうとするのだ。されど物語が進むうちにだんだんと互いの存在の大切さを思い知るようになり、ヒロインは第二王子のために、悪役令嬢と対立することを決意する。

　そこから、展開はよりスピーディーになり、ヒロインが悪役令嬢の壮絶ないじめに対抗する最中、とんでもない事実が発覚する。なんと、悪役令嬢の実家の悪だくみは、王家の乗っ取りであったのだ！
　ヒロインはそれを止めようと必死に第二王子に協力し、学園でも一番の成績を残すほどに奮闘。周りの多くの人に認められ、たくさんの人を味方につける。

　まあぶっちゃけると、話の途中で婚約者を決めていたにもかかわらずヒロインとイチャつくヒーローってどうなの？　と我に返ったりする場面もあったのだが、挿絵などによるそのイケメンぶりはなによりもの免罪符。読み進めると気にならなくなっていくから不思議なもので、その後ヒロインの活躍は国王の目に留まり、順調に第二王子の婚約者候補へ上がっていった。