「ふふ、礼には及ばないさ。でも残念だが、令嬢方にはあまり妄想にのめり込み過ぎないように言い含めておいてあげてくれ。弟は国のため、然るべき人物と結ばれるべき人間だ。彼女たちにもそれぞれの人生がある。夢を見てばかりでは現実をつきつけられた時がかわいそうだからね」
その言葉に、隣のセニアが肩がびくっと揺れ、ジェミーをより強く睨みつけてくる。彼女もクラフトとの身分差のおかげで心の中に不安が渦巻いているのはわかるけども、こちらに八つ当たりしないでほしいもんである。
なんで私に怒るのよと、無用なヘイトを買って胃が痛くなりながら、なんとかにこやかな微笑を貫くとジェミーはふたりに頭を下げた。
「では、私はこのくらいで。おふたりとは、またなにかの行事でご一緒できることを願っておりますわ」
「ああ、またな」
「……ご機嫌よう」
クラフトは快活に笑い、セニアは王子の手前小さな声でぼそりと挨拶を返す。
ジェミーは足早にならないようにゆっくりと中庭から外に出ると、溜めていた息を大きく吐き出した。
その言葉に、隣のセニアが肩がびくっと揺れ、ジェミーをより強く睨みつけてくる。彼女もクラフトとの身分差のおかげで心の中に不安が渦巻いているのはわかるけども、こちらに八つ当たりしないでほしいもんである。
なんで私に怒るのよと、無用なヘイトを買って胃が痛くなりながら、なんとかにこやかな微笑を貫くとジェミーはふたりに頭を下げた。
「では、私はこのくらいで。おふたりとは、またなにかの行事でご一緒できることを願っておりますわ」
「ああ、またな」
「……ご機嫌よう」
クラフトは快活に笑い、セニアは王子の手前小さな声でぼそりと挨拶を返す。
ジェミーは足早にならないようにゆっくりと中庭から外に出ると、溜めていた息を大きく吐き出した。



