「香澄ちゃんも香澄ちゃんだとは思うけど弘明君も宏明君よね。 驚いたのは無理も無いと思うけど、、、。」 「そりゃさあ、、、、。」
「たぶん、香澄ちゃん これからもっと苦労するわよ。 今までは喧嘩しながらでも付き合ってくれてた弘明君が居たんだから。」 話は続いている。
その頃、香澄はさんざんにお説教をされて昇降口で一人ボーっとしていた。 「これからどうしたらいいんだろう?」
考えても分かるはずが無く、夕暮れの空を見詰めるだけ。 「香澄、、、。」
そんな所へ俺が出てきたものだから逃げるように走っていった。 (あいつ、相当にやり込められたな。 後が厄介だぞ。)
校門を出ていつもの通りを歩いていく。 いつもの電車はもう行ってしまってるから5時45分まで暇を持て余すことになる。
のんびりと歩いていると律子が俺を見付けて走り寄ってきた。 「どうしたんだよ?」
「香澄が、、、。」 「香澄ならさっき走っていったけど、、、。」
「違うのよ。 駅まで来たのは知ってるの。 でもそこから先が分からないのよ。」 「お前ら、相当にやり込めたんだろう?」
「それは悪かったと思ってる。 でもだから心配なのよ。」 「小百合たちは知ってるの?」
「小百合も香澄が行きそうな所を探してくれてるけど見付からないのよ。」 「また行方不明か。 困ったお嬢様だぜ。」
「そう言わないでよ。 相当に落ち込んでたのは知ってるんだから。」 「しょうがねえなあ。」
ってなわけで俺も加わって香澄を探し回ることにした。 「あんちきしょう、心配ばかりさせやがる。」
俺と律子が本屋に飛び込むとそこに真紀がやってきた。 「何してるの?」
「香澄が居なくなったから探してるんだよ。」 「え? 香澄ちゃん?」
「そうだよ。 昇降口に居るのは確認したんだ。 でもさ、俺が近付いたらいきなり逃げ出して、、、。」 「学校からだと、そんなに遠くは行ってないわ。」
「だとは思うけどもう夕方だし、、、。」 「そうよねえ。 久保山先生は知ってるの?」
「まだ言ってなかった。」 「大騒ぎだぞ。 こりゃ、、、。」
そこで俺たちはまた別れて香澄を探し始めた。 すると美和からメールが、、、。
『脇道で香澄ちゃんを拾ったわ。 かなり落ち込んでるから今晩は私が話を聞くからね。』
『脇道?』
『そうよ。 駅に行っても電車が行った後だから歩いて帰るつもりだったんだって。』
「美和、俺も行っていいか?』
『香澄ちゃんが落ち着くまでは会わないほうがいいわ。 かなり落ち込んでるから。』
『分かった。 今さ、律子たちも大騒ぎして探してたんだ。 話しとくよ。』
『お願いね。』
駅前を探していた俺は律子に電話を掛けた。 「何だって? 高橋先生に拾ってもらったって?」
「そうなんだ。 家まで歩いて帰るつもりだったんだって。」 「ここからだと何時間掛かるのよ?」
「まあいいじゃん。 とりあえずは見付かったんだ。 落ち着くまで高橋先生が様子を見てるって言ってた。」 「久保山先生には?」
「高橋先生が話をして納得してもらったんだって。」 「それじゃあ私たちがお説教をされるじゃない。」
「心配するな。 どっちもどっちだって言ってたらしいから。」 「どっちもどっち、、、、か。」
それにしても二度も行方不明になるなんてどうしたんだろうなあ? 揺れ動く花の青春ってとこなのか?
揺れ動くのはいいけどさあ、これは無いよなあ。 まったく、、、。
その日の夜、またまた美和からメールが飛んできた。
『香澄ちゃん 律子ちゃんたちに相当なお説教をされたのね? 気持ちは分かるけどやり過ぎよ。』
『俺からも律子たちには話しておいたよ。 あいつらも謝ってたから。』
『そっか。 そのことは香澄ちゃんにも伝えておくわ。
学校はしばらく休むそうだからよろしくね。』
(よろしくって言われてもなあ、、、。) ほんとに困ったやつだぜ。
青春してるのはいいけどさあ、もうちっと穏やかになってくれないかなあ? とはいってもあいつは柴犬だからなあ。
明日も香澄は休み。 なんか面白くない。
その調子で一週間、どうも気が抜けてしょうがない俺なんですわ。 裕作たちも絡んではくれるんだけど、、、。
「やっぱりさあ、弘明君には香澄ちゃんが居ないとダメなのよねえ。」なんて言い出すやつまで出てきて、、、。 俺はどうしたらいいんだよ?
昼休みも何となく気が抜けて図書館に居ても読書に集中できない。 教室に居ても何となく変な感じがして。
そのまま放課後になりました。 いつもなら香澄と二人でやったのやられたのって騒ぎながら駅まで走るんだけど香澄が居ないから、、、。
駅でボーっとしていたら2本も電車を逃してしまった。 「やっぱり変だなあ。」
そこへ電話が、、、。 「弘明、何処に居るんだい?」
「まだ駅だよ。」 「何だ、まだ駅に居るのか?」
「考え事してたら乗り遅れちゃってさ、、、。」 「分かった。 事故には気を付けるんだよ。」
乗り過ごしたり香澄が付いて来たりいろんなことが有ったんだ。 あと半年もすれば乗らなくなるんだな、、、。
そんなことを考えながらやっと乗ったのは電車区止まりの電車だった。 付いてないなあ。
香澄はというと美和の部屋でのんびりしているらしい。 だいぶ落ち着いてきたって美和が言ってたな。
(美和は喋ってねえだろうなあ? 今噂になったら大変なんだけど。) ハラハラしながらメールを確認する。
今夜は特に着てないな。 これでいい。
電車を乗り換えてやっといつもの駅に着いた。 商店街も暗くなっちゃって人通りも絶え絶え、、、。
香澄は美和と一緒に食事を作ったり音楽を聞いたりしているらしい。 なるべく俺のことは考えさせないようにしてるんだって。
とか言いながら戻ってきたら「弘明くーーーーーーーーーーん!」って飛んでくるんだろうなあ。 なおさら大変な気がする。
家に帰ってくると母ちゃんたちは食事を済ませた後で俺は一人 黙々と食べている。 姉ちゃんもまだまだ帰ってこないし話すことも無い。
珍しく母ちゃんたちも今日は静かでテレビを見ながらぼんやりしている。 不思議な夜だな。
部屋に戻っても何となく落ち着かない。 誰からもメールや電話は来ないし静かなままだ。
行方不明事件以後、クラスの連中も変わっちまった気がする。 どうしたらいいんだろうなあ?
だからって美和と電話で話すわけにもいかない。 香澄が傍に居るんだから。
そんな複雑な思いのままに俺は夢に落ちた。
「ねえねえ弘明君。 こっちに来てよ。」 「何か有るのか?」
「私をもっと見てほしいの。」 「は? 毎日毎日嫌というほど見てますけど、、、。」
「そうじゃなくてさあ、体もみんな見てほしいのよ。」 そう言って香澄は服を全部脱いでしまった。
「こんな所で脱ぐなよ。 馬鹿。」 「うわ、また私を馬鹿にしたな?」
腹を立てた香澄の頭から角が2本3本と生えてくる。 その天辺には俺の顔が描いてある。
「何するんだよ?」 「あなたにはこうしてもらうわ。」
俺を睨みつける香澄は不気味に笑いながら鎖を持った。 「何だ? 動かねえぞ。」
「そうよ。 死ぬまであなたは私の傍に居るの。 ここはあなたの天国なのよ。」 「やってられるかってんだ。 馬鹿。」
その鎖を引きちぎろうとしてもがいていたら目が覚めた。 「何だ、夢か。」
それにしてもおっかない夢だ。 香澄があれじゃあこの先は何が起きるか分からない。
ほんとに落ち着くまでは美和が傍に居るって言ってたな。 だいたい、澤山台の駅から家まで歩こうなんてこと自体変だよな。
電車だって40分は掛かるんだ。 そこを歩こうなんて、、、。
でも何であいつは俺から逃げたんだろう? 分からない。
何かがそこに有るはずなのに、、、。
「たぶん、香澄ちゃん これからもっと苦労するわよ。 今までは喧嘩しながらでも付き合ってくれてた弘明君が居たんだから。」 話は続いている。
その頃、香澄はさんざんにお説教をされて昇降口で一人ボーっとしていた。 「これからどうしたらいいんだろう?」
考えても分かるはずが無く、夕暮れの空を見詰めるだけ。 「香澄、、、。」
そんな所へ俺が出てきたものだから逃げるように走っていった。 (あいつ、相当にやり込められたな。 後が厄介だぞ。)
校門を出ていつもの通りを歩いていく。 いつもの電車はもう行ってしまってるから5時45分まで暇を持て余すことになる。
のんびりと歩いていると律子が俺を見付けて走り寄ってきた。 「どうしたんだよ?」
「香澄が、、、。」 「香澄ならさっき走っていったけど、、、。」
「違うのよ。 駅まで来たのは知ってるの。 でもそこから先が分からないのよ。」 「お前ら、相当にやり込めたんだろう?」
「それは悪かったと思ってる。 でもだから心配なのよ。」 「小百合たちは知ってるの?」
「小百合も香澄が行きそうな所を探してくれてるけど見付からないのよ。」 「また行方不明か。 困ったお嬢様だぜ。」
「そう言わないでよ。 相当に落ち込んでたのは知ってるんだから。」 「しょうがねえなあ。」
ってなわけで俺も加わって香澄を探し回ることにした。 「あんちきしょう、心配ばかりさせやがる。」
俺と律子が本屋に飛び込むとそこに真紀がやってきた。 「何してるの?」
「香澄が居なくなったから探してるんだよ。」 「え? 香澄ちゃん?」
「そうだよ。 昇降口に居るのは確認したんだ。 でもさ、俺が近付いたらいきなり逃げ出して、、、。」 「学校からだと、そんなに遠くは行ってないわ。」
「だとは思うけどもう夕方だし、、、。」 「そうよねえ。 久保山先生は知ってるの?」
「まだ言ってなかった。」 「大騒ぎだぞ。 こりゃ、、、。」
そこで俺たちはまた別れて香澄を探し始めた。 すると美和からメールが、、、。
『脇道で香澄ちゃんを拾ったわ。 かなり落ち込んでるから今晩は私が話を聞くからね。』
『脇道?』
『そうよ。 駅に行っても電車が行った後だから歩いて帰るつもりだったんだって。』
「美和、俺も行っていいか?』
『香澄ちゃんが落ち着くまでは会わないほうがいいわ。 かなり落ち込んでるから。』
『分かった。 今さ、律子たちも大騒ぎして探してたんだ。 話しとくよ。』
『お願いね。』
駅前を探していた俺は律子に電話を掛けた。 「何だって? 高橋先生に拾ってもらったって?」
「そうなんだ。 家まで歩いて帰るつもりだったんだって。」 「ここからだと何時間掛かるのよ?」
「まあいいじゃん。 とりあえずは見付かったんだ。 落ち着くまで高橋先生が様子を見てるって言ってた。」 「久保山先生には?」
「高橋先生が話をして納得してもらったんだって。」 「それじゃあ私たちがお説教をされるじゃない。」
「心配するな。 どっちもどっちだって言ってたらしいから。」 「どっちもどっち、、、、か。」
それにしても二度も行方不明になるなんてどうしたんだろうなあ? 揺れ動く花の青春ってとこなのか?
揺れ動くのはいいけどさあ、これは無いよなあ。 まったく、、、。
その日の夜、またまた美和からメールが飛んできた。
『香澄ちゃん 律子ちゃんたちに相当なお説教をされたのね? 気持ちは分かるけどやり過ぎよ。』
『俺からも律子たちには話しておいたよ。 あいつらも謝ってたから。』
『そっか。 そのことは香澄ちゃんにも伝えておくわ。
学校はしばらく休むそうだからよろしくね。』
(よろしくって言われてもなあ、、、。) ほんとに困ったやつだぜ。
青春してるのはいいけどさあ、もうちっと穏やかになってくれないかなあ? とはいってもあいつは柴犬だからなあ。
明日も香澄は休み。 なんか面白くない。
その調子で一週間、どうも気が抜けてしょうがない俺なんですわ。 裕作たちも絡んではくれるんだけど、、、。
「やっぱりさあ、弘明君には香澄ちゃんが居ないとダメなのよねえ。」なんて言い出すやつまで出てきて、、、。 俺はどうしたらいいんだよ?
昼休みも何となく気が抜けて図書館に居ても読書に集中できない。 教室に居ても何となく変な感じがして。
そのまま放課後になりました。 いつもなら香澄と二人でやったのやられたのって騒ぎながら駅まで走るんだけど香澄が居ないから、、、。
駅でボーっとしていたら2本も電車を逃してしまった。 「やっぱり変だなあ。」
そこへ電話が、、、。 「弘明、何処に居るんだい?」
「まだ駅だよ。」 「何だ、まだ駅に居るのか?」
「考え事してたら乗り遅れちゃってさ、、、。」 「分かった。 事故には気を付けるんだよ。」
乗り過ごしたり香澄が付いて来たりいろんなことが有ったんだ。 あと半年もすれば乗らなくなるんだな、、、。
そんなことを考えながらやっと乗ったのは電車区止まりの電車だった。 付いてないなあ。
香澄はというと美和の部屋でのんびりしているらしい。 だいぶ落ち着いてきたって美和が言ってたな。
(美和は喋ってねえだろうなあ? 今噂になったら大変なんだけど。) ハラハラしながらメールを確認する。
今夜は特に着てないな。 これでいい。
電車を乗り換えてやっといつもの駅に着いた。 商店街も暗くなっちゃって人通りも絶え絶え、、、。
香澄は美和と一緒に食事を作ったり音楽を聞いたりしているらしい。 なるべく俺のことは考えさせないようにしてるんだって。
とか言いながら戻ってきたら「弘明くーーーーーーーーーーん!」って飛んでくるんだろうなあ。 なおさら大変な気がする。
家に帰ってくると母ちゃんたちは食事を済ませた後で俺は一人 黙々と食べている。 姉ちゃんもまだまだ帰ってこないし話すことも無い。
珍しく母ちゃんたちも今日は静かでテレビを見ながらぼんやりしている。 不思議な夜だな。
部屋に戻っても何となく落ち着かない。 誰からもメールや電話は来ないし静かなままだ。
行方不明事件以後、クラスの連中も変わっちまった気がする。 どうしたらいいんだろうなあ?
だからって美和と電話で話すわけにもいかない。 香澄が傍に居るんだから。
そんな複雑な思いのままに俺は夢に落ちた。
「ねえねえ弘明君。 こっちに来てよ。」 「何か有るのか?」
「私をもっと見てほしいの。」 「は? 毎日毎日嫌というほど見てますけど、、、。」
「そうじゃなくてさあ、体もみんな見てほしいのよ。」 そう言って香澄は服を全部脱いでしまった。
「こんな所で脱ぐなよ。 馬鹿。」 「うわ、また私を馬鹿にしたな?」
腹を立てた香澄の頭から角が2本3本と生えてくる。 その天辺には俺の顔が描いてある。
「何するんだよ?」 「あなたにはこうしてもらうわ。」
俺を睨みつける香澄は不気味に笑いながら鎖を持った。 「何だ? 動かねえぞ。」
「そうよ。 死ぬまであなたは私の傍に居るの。 ここはあなたの天国なのよ。」 「やってられるかってんだ。 馬鹿。」
その鎖を引きちぎろうとしてもがいていたら目が覚めた。 「何だ、夢か。」
それにしてもおっかない夢だ。 香澄があれじゃあこの先は何が起きるか分からない。
ほんとに落ち着くまでは美和が傍に居るって言ってたな。 だいたい、澤山台の駅から家まで歩こうなんてこと自体変だよな。
電車だって40分は掛かるんだ。 そこを歩こうなんて、、、。
でも何であいつは俺から逃げたんだろう? 分からない。
何かがそこに有るはずなのに、、、。


