図書館に行っても誰も居ない。 なんだか避けられてる感じ。
結局放課後まで誰とも絡まずに昇降口を出るんだ。 高校の最初の頃はこうだったよなあ。
いつの間にか香澄が絡んできて律子や小百合までくっ付いてきたんだ。 楽しかったけどうざかったなあ。
もう雪がチラついていて北風が冷たい。 手袋持ってこなきゃな、、、。
あれこれ考えながら駅までやってきた。 その後ろを香澄たちも歩いてきていた。
(なんだ、やつらも来てたんじゃん。) そうは思ったけど今日は何故か声を掛ける気にならない。
いつもの電車が来ていつもの席に座り、いつもの景色を拝んでみる。 田んぼも冬支度したんだね。
電車はいつものように走っている。 香澄はいつものようにスマホで遊んでいる。
取り立てて事件も無く事故も無くこのまま過ぎるんだろうなあ。
しかし冬の電車は暖かいなあ。 うっかりすると寝ちまいそうだぜ。
と思いながら隣を見てみたら、、、。 香澄が寝てるやないか。
「こら、起きろ‼」 「うーーーん。」
「起きろったら。 ドブス‼」 「誰がドブスよ?」
「起こしてもらってそれはねえだろう。 お嬢様。」 「だからさあ、いつんいなったら、、、。」
「お前が死んでもお嬢様って呼んでやるわよ。 寝てていいのか? 次だぞ。」 「ワワワ、早く教えてよね。」
「まったく、、、。 勝手な女なんだから。」 香澄が降りていく姿を追ってから窓の外に目をやる。
「あれ? 何か変だぞ。」 スーパーが建っている辺りに火が燃えているのが見えた。
反対側に座っていたおばさんもスマホを取り出して電話を掛け始めた。 行き過ぎてから確認するとやっぱりスーパーが燃えていた。
駅を降りて母ちゃんに電話する。 「何だって? 丸吉のスーパーが燃えたってか?」 「電車で通ったら見えたんだ。」
「分かった。 確認してくる。」 母ちゃんも知りたがる人だからなあ。
家に帰ってテレビを点けてみると、、、。 「今日、午後4時50分ごろ、スーパー丸吉の調理場から出火して、、、。」
「やってるわ。 相当派手に燃やしたんだなあ。」 あのスーパーが無くなると、、、。
そっか、幸町にもっと大きいのが有ったな。 行くのは大変だけど。
居間でのんびりコーヒーを飲んでいる。 ストーブも点けとかないと寒いからなあ。
そこへバタバタと母ちゃんが帰ってきた。 「いやあすごかったすごかった。」
そう言いながらストーブの前に座り込む。 「ほんとに燃えたんだねえ。」
「調理場から火が出たって言ってたよ。」 「あそこの調理場は狭いからなあ。」
丸吉といえば魚屋の近くに在るんだよな。 あのお父さんたちも驚いたんじゃないかなあ?
魚以外はそこで買ってたんだろうし、、、。 何が起きるか分からんなあ。
それからしばらくして姉ちゃんが帰ってきた。 「弘明、何寝てるの?」
「うーーーーん。」 「起きろこら‼」
「いてえ!」 姉ちゃんが拳骨を飛ばしてきた。
「何すんだよ?」 「こんな所で涎垂らして寝てるからよ。」
「だって、、、。」 「あんた、また私の夢を見てたわね?」
「そんなんじゃねえよ。」 「じゃあこれは何?」
姉ちゃんは制服のズボンからパンツを取り出した。 「え? どういうこと?」
「分からないならいいわ。 分かるまであんたにあげる。」 「変なこと言うなあ。」
実は俺が寝ている間にズボンのポケットにパンツを忍ばせておいたんだって。 悪い姉ちゃんだよなあ。
でもそれに今まで気付かなかったんだ。 ズボンのポケットなんて手を入れないから。
でもまあ母ちゃんに見られなかっただけましだぜ。 見られて多良またまた大騒ぎされちまう。
美和が挨拶に来ただけであの大騒ぎだったんだからな。
部屋に戻って制服を脱ぐ。 あと数か月なんだよなあ これも。
やっと制服生活も終わるのか。 でも何で中学と高校だけ制服が有るんだろう?
そりゃあ制服姿ってかっこ良く見えたり可愛く見えたりするって言うけど、そいつのほんの一部に過ぎないんだぜ。 普段着のほうが長いんだからな。
まあ確かに校章が違うから何かやらかした時でもすぐに判別は付くわな。 でもそれだって冬服だけだろう。
夏服は何処も同じようなもんだ。 意味が無い。
「おーい、ご飯だぞーーー。」 またまた父さんの声が聞こえた。
寝ぼけた顔で居間に入る。 「何だ? 寝てたのか?」
「いつものことだよ。」 「お前たちは平和でいいなあ。 俺が大変な時に、、、。」
といっても市役所が大変なのはいつものこと。 税金で仕事をさせてもらってるんだから文句は言わない言わない。
母ちゃんは丸吉の火事が心配らしくてあっちこっちに電話して様子を聞いている。
「お前が心配したってどうしようもないだろう。 あっちはあっちなんだから。」 「そうは言うけど心配だわよ。 買い物先も考えなきゃなんだし。」
「それとこれは別。 一緒に考えるからややこしくなるんだよ。」 「そうは言うけど、、、。」
「父さん ほっといてもいいんじゃないの? 母さんは母さんなんだから。」 「それもそうだな。」
「さあ弘明。 お風呂入ろうよ。」 「ゲ、来やがった。」
「何だって? ばらしちゃおうかな?」 「待て待て。 そこは突っ込んじゃダメ。」
「じゃあ可愛くしときなさいよね。」 「しゃあないなあ。」
姉ちゃんに丸め込まれた俺は仕方なく風呂に入るのでした。 魂を抜かれた気分だわ。
あーーーーーーん、なんとかしてーーーーーーーーー‼
なぜか姉ちゃんの体を洗わされてるわけですよ。 何でこうなるの?
「優しく洗ってね。 いつ抱いてもいいから。」 「それとこれは別なんだけどなあ。」
「何か言った?」 「なーーーーーんんも言っておりません。」
「あっそう。 それとこれは別って聞こえたんだけどなあ。」 「言ってねえから。」
「今夜も一緒に寝ようね。 宏明君。」 「はいはい。」
「あらあら、そんな態度していいのかなあ?」 「分かったから黙っててよ。」
「命令する気だな? こら‼」 姉ちゃんが顔を近付けてきた。
不意に近づけてくるもんだからその鼻を思い切り舐めてしまったわーー。 「あーーん、感じちゃうじゃないよ。 馬鹿。」
焦っている姉ちゃんを湯に浸けて俺はそっと脱衣所へ、、、。 (もういいだろう。)と思って振り向いたら姉ちゃんが立っていた。
「ワワワ、速いなあ。」 「十分に暖まったからね。」
そう言いながら今夜も俺に迫ってくるんだ。 我慢できないよーーーー。
「あんたってほんとに激しいのねえ。 死んじゃうじゃないよ。」 「それくらいじゃ死なないから大丈夫。」
「何だって? 私は可愛がっておいたほうがいいんじゃなくて?」 「分かったからさあ、ドラキュラみたいな眼で見ないでよ。」
「ドラキュラねえ。 なりたいわ。」 「姉ちゃんがなってどうするんだよ?」
「あんたから全部吸い取ってやるのよ。」 「ご苦労様。」
「ああ、待て待て!」 部屋に戻る俺を懸命に追い掛けてくる姉ちゃん。
どっか香澄に似てきたんだけど気のせいか?
「あんた逃げ足だけは速いわよねえ。」 「姉ちゃんには負けるよ。」
「何だって? こんだけ私を疲れさせておいて。」 「勝手に走っといてか?」
「いいのかなあ? ばらしちゃうぞ。」 「こらこら、またかい。」
「じゃあ怒らせないことね。 宏明君。」 「じゃあ突っ込まないことね。 姉ちゃん。」
「もういいわ。 ばらしちゃう‼」 向きを変えると姉ちゃんは階段を駆け下りようとする。
「ダメだってばよ。 だめだってば。」 必死に後ろから捕まえてみる。
「俺が手を放したら姉ちゃん一階まで転がり落ちるんだからね。」 「わ、分かったわよ。」
それにしても姉ちゃんを抑えるのも大変だなあ。 香澄のほうが余程に楽だぜ。
結局放課後まで誰とも絡まずに昇降口を出るんだ。 高校の最初の頃はこうだったよなあ。
いつの間にか香澄が絡んできて律子や小百合までくっ付いてきたんだ。 楽しかったけどうざかったなあ。
もう雪がチラついていて北風が冷たい。 手袋持ってこなきゃな、、、。
あれこれ考えながら駅までやってきた。 その後ろを香澄たちも歩いてきていた。
(なんだ、やつらも来てたんじゃん。) そうは思ったけど今日は何故か声を掛ける気にならない。
いつもの電車が来ていつもの席に座り、いつもの景色を拝んでみる。 田んぼも冬支度したんだね。
電車はいつものように走っている。 香澄はいつものようにスマホで遊んでいる。
取り立てて事件も無く事故も無くこのまま過ぎるんだろうなあ。
しかし冬の電車は暖かいなあ。 うっかりすると寝ちまいそうだぜ。
と思いながら隣を見てみたら、、、。 香澄が寝てるやないか。
「こら、起きろ‼」 「うーーーん。」
「起きろったら。 ドブス‼」 「誰がドブスよ?」
「起こしてもらってそれはねえだろう。 お嬢様。」 「だからさあ、いつんいなったら、、、。」
「お前が死んでもお嬢様って呼んでやるわよ。 寝てていいのか? 次だぞ。」 「ワワワ、早く教えてよね。」
「まったく、、、。 勝手な女なんだから。」 香澄が降りていく姿を追ってから窓の外に目をやる。
「あれ? 何か変だぞ。」 スーパーが建っている辺りに火が燃えているのが見えた。
反対側に座っていたおばさんもスマホを取り出して電話を掛け始めた。 行き過ぎてから確認するとやっぱりスーパーが燃えていた。
駅を降りて母ちゃんに電話する。 「何だって? 丸吉のスーパーが燃えたってか?」 「電車で通ったら見えたんだ。」
「分かった。 確認してくる。」 母ちゃんも知りたがる人だからなあ。
家に帰ってテレビを点けてみると、、、。 「今日、午後4時50分ごろ、スーパー丸吉の調理場から出火して、、、。」
「やってるわ。 相当派手に燃やしたんだなあ。」 あのスーパーが無くなると、、、。
そっか、幸町にもっと大きいのが有ったな。 行くのは大変だけど。
居間でのんびりコーヒーを飲んでいる。 ストーブも点けとかないと寒いからなあ。
そこへバタバタと母ちゃんが帰ってきた。 「いやあすごかったすごかった。」
そう言いながらストーブの前に座り込む。 「ほんとに燃えたんだねえ。」
「調理場から火が出たって言ってたよ。」 「あそこの調理場は狭いからなあ。」
丸吉といえば魚屋の近くに在るんだよな。 あのお父さんたちも驚いたんじゃないかなあ?
魚以外はそこで買ってたんだろうし、、、。 何が起きるか分からんなあ。
それからしばらくして姉ちゃんが帰ってきた。 「弘明、何寝てるの?」
「うーーーーん。」 「起きろこら‼」
「いてえ!」 姉ちゃんが拳骨を飛ばしてきた。
「何すんだよ?」 「こんな所で涎垂らして寝てるからよ。」
「だって、、、。」 「あんた、また私の夢を見てたわね?」
「そんなんじゃねえよ。」 「じゃあこれは何?」
姉ちゃんは制服のズボンからパンツを取り出した。 「え? どういうこと?」
「分からないならいいわ。 分かるまであんたにあげる。」 「変なこと言うなあ。」
実は俺が寝ている間にズボンのポケットにパンツを忍ばせておいたんだって。 悪い姉ちゃんだよなあ。
でもそれに今まで気付かなかったんだ。 ズボンのポケットなんて手を入れないから。
でもまあ母ちゃんに見られなかっただけましだぜ。 見られて多良またまた大騒ぎされちまう。
美和が挨拶に来ただけであの大騒ぎだったんだからな。
部屋に戻って制服を脱ぐ。 あと数か月なんだよなあ これも。
やっと制服生活も終わるのか。 でも何で中学と高校だけ制服が有るんだろう?
そりゃあ制服姿ってかっこ良く見えたり可愛く見えたりするって言うけど、そいつのほんの一部に過ぎないんだぜ。 普段着のほうが長いんだからな。
まあ確かに校章が違うから何かやらかした時でもすぐに判別は付くわな。 でもそれだって冬服だけだろう。
夏服は何処も同じようなもんだ。 意味が無い。
「おーい、ご飯だぞーーー。」 またまた父さんの声が聞こえた。
寝ぼけた顔で居間に入る。 「何だ? 寝てたのか?」
「いつものことだよ。」 「お前たちは平和でいいなあ。 俺が大変な時に、、、。」
といっても市役所が大変なのはいつものこと。 税金で仕事をさせてもらってるんだから文句は言わない言わない。
母ちゃんは丸吉の火事が心配らしくてあっちこっちに電話して様子を聞いている。
「お前が心配したってどうしようもないだろう。 あっちはあっちなんだから。」 「そうは言うけど心配だわよ。 買い物先も考えなきゃなんだし。」
「それとこれは別。 一緒に考えるからややこしくなるんだよ。」 「そうは言うけど、、、。」
「父さん ほっといてもいいんじゃないの? 母さんは母さんなんだから。」 「それもそうだな。」
「さあ弘明。 お風呂入ろうよ。」 「ゲ、来やがった。」
「何だって? ばらしちゃおうかな?」 「待て待て。 そこは突っ込んじゃダメ。」
「じゃあ可愛くしときなさいよね。」 「しゃあないなあ。」
姉ちゃんに丸め込まれた俺は仕方なく風呂に入るのでした。 魂を抜かれた気分だわ。
あーーーーーーん、なんとかしてーーーーーーーーー‼
なぜか姉ちゃんの体を洗わされてるわけですよ。 何でこうなるの?
「優しく洗ってね。 いつ抱いてもいいから。」 「それとこれは別なんだけどなあ。」
「何か言った?」 「なーーーーーんんも言っておりません。」
「あっそう。 それとこれは別って聞こえたんだけどなあ。」 「言ってねえから。」
「今夜も一緒に寝ようね。 宏明君。」 「はいはい。」
「あらあら、そんな態度していいのかなあ?」 「分かったから黙っててよ。」
「命令する気だな? こら‼」 姉ちゃんが顔を近付けてきた。
不意に近づけてくるもんだからその鼻を思い切り舐めてしまったわーー。 「あーーん、感じちゃうじゃないよ。 馬鹿。」
焦っている姉ちゃんを湯に浸けて俺はそっと脱衣所へ、、、。 (もういいだろう。)と思って振り向いたら姉ちゃんが立っていた。
「ワワワ、速いなあ。」 「十分に暖まったからね。」
そう言いながら今夜も俺に迫ってくるんだ。 我慢できないよーーーー。
「あんたってほんとに激しいのねえ。 死んじゃうじゃないよ。」 「それくらいじゃ死なないから大丈夫。」
「何だって? 私は可愛がっておいたほうがいいんじゃなくて?」 「分かったからさあ、ドラキュラみたいな眼で見ないでよ。」
「ドラキュラねえ。 なりたいわ。」 「姉ちゃんがなってどうするんだよ?」
「あんたから全部吸い取ってやるのよ。」 「ご苦労様。」
「ああ、待て待て!」 部屋に戻る俺を懸命に追い掛けてくる姉ちゃん。
どっか香澄に似てきたんだけど気のせいか?
「あんた逃げ足だけは速いわよねえ。」 「姉ちゃんには負けるよ。」
「何だって? こんだけ私を疲れさせておいて。」 「勝手に走っといてか?」
「いいのかなあ? ばらしちゃうぞ。」 「こらこら、またかい。」
「じゃあ怒らせないことね。 宏明君。」 「じゃあ突っ込まないことね。 姉ちゃん。」
「もういいわ。 ばらしちゃう‼」 向きを変えると姉ちゃんは階段を駆け下りようとする。
「ダメだってばよ。 だめだってば。」 必死に後ろから捕まえてみる。
「俺が手を放したら姉ちゃん一階まで転がり落ちるんだからね。」 「わ、分かったわよ。」
それにしても姉ちゃんを抑えるのも大変だなあ。 香澄のほうが余程に楽だぜ。



