俺の彼女は高校教師

 そんでもってどっかに行っていた律子も俺の家にやってきた。 「さあ、今日は英語と国語だぞ。」
「そうねえ。 どっちも大変だもんねえ。」 「数学よりはいいけどさあ。」
 居間のテーブルに三人が集まって教科書を開く。 律子はバッグから何かを取り出した。
 「おやつに食べようね。」 そう言ってテーブルに置いたのは中華まんだった。
おかげでみんな、中華まんをジロジロ見ながら教科書を読むんですわ。 何か集中できないなあ。
1時間ほどして「休憩だあ。」ってことにしてその中華まんを頬張る。 「やっぱいいなあ。 中華まんは。」
「そうなの?」 「いつもパンダ焼きばかり食べてたからさあ。」
「パンダ焼きねえ。 ああ、商店街で売ってるなあ。」 小百合はチラッとスマホを覗いた。
 「メールが来てる。」 そう言いながら開いてみると、、、。

 『さっきはごめんね。』

とだけ書いた香澄からのメールだった。 「ふーん。」
 さてさて後半戦ですよ。 只今午後3時。
良い子はお昼寝の時間でーーーす。 「こら、寝るな‼」
俺の耳元で小百合が吠えた。 「おはよう。 宏明君。」
「寝ちまったよ。」 「夜寝れるでしょう?」
「そりゃそうだけど、こうも静かだと寝ちゃうよ。」 「じゃあさあ香澄を連れてこようか?」
「それはけっこうでございます。」 「ブ、、、。」
 律子は飲んでいたサイダーを噴き出した。 「きったなーーーーーい。 何すんのよーーーーーー?」
「ごめんごめん。 ついやっちゃった。」 「気を付けてよね。 まったく、、、。」
 テーブルを拭きながら律子を睨む小百合がどうもママに見えてくるのは何故だろう? もしかして母性に飢えてるとか?
 「さあ、やりますよ。」 これでまたまた教科書と睨めっこするんだ。
ああだのこうだのと言い合って5時を過ぎました。 「やっと終わったね。」
「明日は最終日だからのんびりしようね。 ねえ弘明君。」 「そうだな。」
「もうちょっと乗ってよ。」 「小百合にか?」
「馬鹿。 私じゃなくて話に乗れって言うの。」 「ごめんごめん。」
「香澄を連れてこようか。 ねえ小百合。」 「そうする? でも大変だよ。」
「そうねえ。 やめよう。」 荷物をまとめながら二人は楽しそう。
 この二人も長いよなあ。 律子は最初から居たけど、小百合は5年生の時に転校してきたんだもんなあ。」
以来、ここまでずーーーーーーーーーーっと変わらずに同じ学年でやってきた。 小百合は見ての通り、澄ました顔で厳しいことを言ってくる。
何かと相談してくるのは律子だ。 おかげで俺たちはクラスでも仲がいいほうだ。
 二人が帰った後、静かになった居間でテレビを見ていると母ちゃんが帰ってきた。 「ただいまーーーー。」
「そんなにでかい声を出さなくても分かるってば。」 「あっそう。」