欠伸をする私に向かって、ご飯を食べながらなずはそう言った。
そうだね、と頷いてもう一度欠伸をすると。
「…あれ?麗、大槻くんと職員室呼ばれてなかったっけ」
「…っ、うわ!!そうだ!!あれ、何分にだっけ……!!」
「十五分じゃなかった?」
「よく覚えてんね!!ナイス!!」
眠気なんてバッチリ覚めて、バッと立ち上がる。
あと七分はあるから……お弁当教室置いてから職員室行っても良さそう。
「ごめん、私行ってくるわ」
「え、麗一人じゃ危ないし私も行くよ」
「なずはご飯食べてなよ。あとちょっとでしょ」
「そうだけど……」
お弁当を片付けて私について行こうとするなずを止める。
さすがにご飯の最中に付き添ってもらうのは申し訳ない。
すると、そんな私達の行動を見てたのか、知世とお兄ちゃんが塔屋の上から慣れたように飛び降りたのが見えた。
近づいてくる二人に驚いて、なずと一緒にそっちを見る。

