「ふ…っ、まあ今後必然的に"仲良く"なるだろうし」
「……え?」
「よろしくね、大槻くん。"俺の"うらちゃんのことも」
仲良くなるって言った時の知世の顔が、目だけ笑っていなくて。
多分周りには分からない変化だと思う。
私とお兄ちゃんにしかわからない、意味深な雰囲気。
ていうか、私は知世のじゃないけど。
何言ってんの?って思った時には、もう周りが「きゃーっ!!」という歓声で溢れかえっていた。
「……やっぱり、波澄先輩って噂と……」
「ん?」
「…こちらこそよろしくお願いします。麗ちゃんのことは"副委員長"として支えるんで安心してください」
困惑した顔をする裕貴くんに、知世は笑顔で首を傾げて。
周りの歓声によって聞こえにくくなっている中でも、副委員長を強調していることは私にもちゃんと聞こえた。
な、なんか……バチバチしてる……?
知世はまだしも、あんなに温厚な裕貴くんまで……何にそんなバトることがあったんだ?

