はぁー……と笑い疲れて、二人してため息を着くと、知世が立ち上がって。
「腹減った。夕飯作ろうぜ」
「…え、知世ご飯食べてくの……?」
キッチンの方に歩き出した知世に、思わず私も立ち上がってしまう。
いつもは夜ご飯前に帰るのに……。
すると、知世は私の方に振り返って。
「そのつもりで来た。二人で食べた方がいいだろ」
そう言って笑って、私はキュッと心臓が掴まれたような感覚に陥る。
…やっぱり、私が一人だから来てくれたんだ。
一人で寂しくないように。
……っ、悔しいけど、ほんと、かっこいいなこいつ。
嬉しくて、ドキドキして、よく分からない感情が溢れそうになって知世に近づく。
「喜びなさい!私の手料理が食べれるなんて贅沢よ?」
「お前料理できんの?」
「う…っ、そう言う知世はできんの?」
「俺出来ないことないから」
「うっざ〜〜っ!!」
料理出来ないくせにドヤ顔をする私を見て、余裕そうな表情をする知世。
く〜…っムカつく……っ!!
「ほら、早く作るぞ。麗は俺の補佐な」
「…はーい」
私だっていつか料理上手になって、知世のこと驚かせてやるんだから……!!

