見せかけロマンチック





……ていうか、知世今日なんで来たんだろう?お兄ちゃんバイトなのに……。

……私が一人だから、だったりして。
さすがに自意識過剰?でも……知世意外と優しいからなあ。


なんて、隣にいる知世にそんな疑問が浮かび。
まあ別にどんな理由でもいっか。おかげで私も寂しくないし。

そう思いながら、グーっと腕を伸ばすと、ハッと一つあることを思い出した。

『それでウジウジ悩むなら直接聞いてみれば?ただし!二人の時にね!』

これ、今じゃない!?今しかなくない……!?
ずっと聞こうと思って聞けなかったやつが、なんと今聞ける良い機会だということに気づいた。


「…ねえ知世」

「ん?」

「この前、私達兄妹じゃないって言ったじゃん」

「…ああ」

「なら……私達ってどんな関係なの?」

「は?」


どう聞けばいいのかわからなくて、直球で聞いてしまった。
案の定、訳わかんねえっていう顔をしている。