見せかけロマンチック




そう話しながら、職員室の隣にある資料室の近くまで来て。

どのぐらい量あるんだろ……。
なんて思いながら資料室に近づくと。


「……あ」

「……え」


ガラッと職員室のドアが開いて、身長の高い男子が出てきた。
その人がピタッと固まったのに気づいて顔を上げると。


「知世…くん?」

「うらちゃん」


プリントを持ちながら私を見る知世に、思わず呼び捨てしそうになり焦って誤魔化す。


「なにしてるの?」

「ワーク取りに来たの。知世くんは?」

「先生に呼ばれて」


チラッと見えた紙には『進路』と書いてあるように見えた。
二年生でももう進路についてやるんだ……。

すると、知世は私から視線を横にずらして。


「……君は?」

「え、俺ですか?大槻裕貴です」


私の隣にいる裕貴くんを、猫かぶりスマイルで見つめていた。


「同じクラスだよ。副委員長なの」

「あー、うらちゃん委員長なんだっけ」

「そう」