そんなお兄ちゃんとはまた違う綺麗なパーツが、完璧な位置に並んでいる。
私を見て笑った知世くんに、私もえへへと笑い返す。
「まって、あの人めっちゃかっこいい……!!」
「やばくない…!?顔面偏差値やばいんだけどあそこ……!!」
キャー、と騒がしくなる声に、お兄ちゃんと知世くんも慣れているからかあまり気に止めていない。
「母さん、あっちにいたよ」
「そうなの?今探してたんだ」
「帰ろう。知世も乗せてくって。ウチ寄るでしょ?」
「うん寄る。じゃあ遠慮なく」
お兄ちゃんの言葉に頷く知世くんを見て、お母さんのいる方に三人で歩き出す。
「うらちゃん、困ったらいつでも頼ってね」
「ふふっ、うん!ありがとう知世くん。じゃあ頼らせてもらうね」
知世くんからそう言われて一瞬驚きそうになるけど、それを悟られないように笑ってお礼を言った。
話しながら笑う私達を、周りにいる子達は頬を染めて見つめている。

