お母さんいないのかあ……。
お兄ちゃんもバイトでいないし、お父さんも夜遅いから完全に私一人。
後でスマホ確認しとこ。
「大丈夫?夜ご飯作れる?」
「…なんとかする」
「爆発させないでね」
「あ、そっか。麗料理だけは苦手だもんね」
「言わなくていい!」
お兄ちゃんの、爆発させないでねの言葉に思い出したようになずが追い打ちをかけてくる。
いつか克服してみせるし……!!
なんて思っていると、屋上のドアが開いて。
ドアの近くで話していた私達三人を見て、知世は足を止めた。
「おお、なんか話し込んでた?」
「いや、今日母さんいないってうらに伝えてただけ」
「え、そうなんだ」
「うん。知世はどうだった?やっぱり告白?」
「あーまあ……」
お兄ちゃんの言葉に、あーと目を逸らす知世。
図星じゃねえか、と心の中でツッコんでしまう。
すると、ハッとしたように私にチラッと目線を向けて。

