見せかけロマンチック




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あれから二日経って。
昨日も一昨日もお兄ちゃんはバイト入ってて、知世は家に来ていない。
そして今日もお兄ちゃんバイトだから、知世来ないだろうし。

二人になれない!!聞けない!!

なずに二人の時に聞けと言われたのに、全然その機会が来やしない。


「お昼食べ行こー」

「うん」


どうしようかなーと思っていると、なずがお弁当を持って私の席にやってきて。
私もお弁当を持って席を立った。


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屋上に来ると、お兄ちゃんしか来ていなくて。


「あれ?知世は?」

「呼び出されてったよ。女の子に」

「あー察した」


告白か。
お兄ちゃんの言葉にいろいろ察する。

さすが王子様。やっぱりモテモテだよね。


「そうだ。今母さんから連絡あったんだけど」

「なに?」

「今日夜遅くなるって。うら一人になっちゃうけどって言ってた。うらのスマホにも連絡したみたいだよ」

「あ、そうなんだ」