前回のことがあったから、知世の言葉に気まずくなって目を逸らしたくなってしまう。
だって、目が笑ってない!!『一人で行動すんなよ。学習しろ』って言われてるみたいで……!!
「王子様と天使様絵になるね……っ!!」
「なんかあそこだけ高級感あるもん…キラキラしてる」
「ねぇ、王子様さ、めっちゃお金持ちなんでしょ?そりゃ高級感出るわ」
「ね!親が社長さんだって噂あるよね…!」
周りからの声に、パッと知世の顔を見てしまう。
お金持ち……?社長……?
そんな私の視線に気づき私を見る知世に、小さい声で話しかける。
「…え、なにそれ、私聞いてないんだけど?」
「あーまあ、別に言うほどのことでもないし」
「…っえ、今の話ガチ……っ!?」
知世の反応に、つい驚いて目を見開いてしまう。
本当なの……!?ただの噂じゃなくて!?
「うん。てか、素隠せよ天使様」
「は…っ!!ん"ん…っ!ごめんあそばせ」

