見せかけロマンチック




性格良いなんて、そんなこと自分で思ったことない。
だから自己肯定感低いとかじゃない。妥当なんだよ。

顔の良さは認めるけど、中身は可愛さの欠けらも無いから。
そう昔から言われてきたし。


なずはそんな私の考えを読んだのか、はぁーあ、と呆れて息をついた。


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「うらちゃん?」

「え?あ、知世くん」


授業と授業の休み時間、水を買いに自動販売機に向かっていると知世と遭遇した。

なずも私に着いていくって言っていたけど、先生に呼ばれて回収されて行ったのだ。


「うらちゃんも飲み物?」

「てことは知世くんも?」

「そう。奇遇だね」


爽やかな王子様の笑みを浮かべて話す知世に、まだ違和感を感じながらも笑い返す。

周りからの視線が圧倒的に増えたのを感じて、知世パワーすご……と圧倒されてしまった。


「一人で来たの?危ないよ」

「あ…なずが先生に呼ばれちゃって」