家に着いて、リビングで腹抱えて大爆笑する知世と気まずそうに目を逸らすお兄ちゃん。
さっきの女の子達に言われた言葉にツボってるみたい。
お前も私と同じようなもんだろーが。
今日はお兄ちゃんがバイトないから知世もうちに来たけど、もう既に追い出したい。
「てかそれどころじゃないんだって。私学級委員長になったんだよ?」
「ぶは……っ!!学級委員長……っ!?ぶ…ふふ……はは……っ」
「おいなに余計笑ってんだこの偽王子」
「なんで?うら、学級委員長とか絶対やらないタイプなのに」
「推薦。優しい天使様が断れるわけないじゃんね」
余計笑ってる知世は置いといて、お兄ちゃんと話す。
驚いたような顔をするお兄ちゃんに、やっぱその反応になるよねと頷いてしまう。
"私"だったら断れるのに。"天使様"じゃ無理だよ。
「知世も昨年推薦されてたけど、上手く断ってたよね」
「ああ…そういえばそうだったっけ。『俺委員長とかには向いてなくて不安で…』って困り眉で言ったら断れた」
「その後しれっと亮に擦り付けてたけどね。『亮とかどうですか?』って」
「え、亮先輩可哀想」

