……これか、王子様って言われる理由は。
お兄ちゃんが悠様呼びなのってもしかして近づきづらいから?
なんというか、女の子からしたらお兄ちゃん攻略難そうだし……。
なんて一人で勝手に解釈しながら二人に近づいた。
「あの……」
「あ、来たうらちゃん」
「えっ天使様?…っうわ、近くで見ても透明感やば!可愛すぎるんですけど」
「え?ありがとうございます……?」
「えー無自覚なん!?あざと!」
あ、全然無自覚じゃないです。
お兄ちゃん達に集まってた女の子達に褒められて、困ったように笑ってみる。
「行こっか。じゃあね」
「ばいばーい!」
そんな私の元に歩いてきたお兄ちゃんと知世は、女の子達に手を振って私と共に学校を出た。
────────────────
「『あざと!』だって……ぶは!!やばいツボ…っ!!」
「ねえほんとに黙れ?ちょっとお兄ちゃん、どうにかしてこいつ」
「…ごめん、俺も聞いててちょっと面白かった」
「お兄ちゃん!?」

