見せかけロマンチック




「大丈夫?うらちゃん」

「知世くん…!ありがとう……」

「怖かった?行こうか」


知世の心配するような声にハッとしてお礼を言うと、眉を下げてさらに心配するような声をかけてきた。

…ん?え?いや、私今そんな怯えたような顔してた?


流されているような気がしながらも知世に手を握られ誘導されて、屋上の方に歩き出した。

屋上までの階段を登りながら、人がいないことを確認して知世が口を開く。


「お前なあ、一人で行動すんなよ」

「…すみません」

「嫌な予感して来てみれば案の定声掛けられやがって」


あまりにも痛い言葉に、ストレートにグサッと刺さる。
ごもっともすぎる……警戒心なかったよね確かに。

でも心配してくれてたことに、どこか暖かくなるような気持ちを覚えた。


「はぁー焦った。先輩達のことぶっ飛ばすんじゃないかって思ったわ」

「私が?」

「そうお前が。先輩達怪我するかもしれねえだろ」

「んな凶暴じゃねえわ!」