知世の突然の優しさにドキッとしながらもハラハラが増してしまう。
「困ってる子を助けるのが王子様ってやつですよ。俺が王子なら出る幕しかないですね」
「は?」
ははっ!と爽やかな笑い声でそう言った知世に、狼狽える声が聞こえる。
よ、よく今の言い返せたな……。
プラスで『俺が王子なら』と自分のことを王子だと思っていない無自覚アピールした……なんか負けてる気がする……!!
「んだよお前、うざすぎ。邪魔すんなよ」
「残念ですがやめておいた方がいいですよ。天使様には沢山のボディガードがいるので……ね?」
「?……!」
そのどこか含んだ声に、どういうこと?って思うけど、なにか気づいたのか先輩達は舌打ちをして帰って行ってしまった。
目から手が離れて視界が開けると、周りから大注目されてることに気づく。
なるほど……ボディガードってそういうこと!?
知世とお兄ちゃんとかそういうのじゃなくて、周りの目線……私のファンもってことか!

