そうだ。そういえば何気に初めましてじゃん。
お兄ちゃんとは小中一緒だったからお互い知ってるけど、知世は違うからな。
なずには知世のことよく話してたし、高校入って何度か目にしてるだろうけど……知世は名前知ってるぐらいだろうし。
「なず、そっち行こ」
「はいはーい」
「……あ」
さっき目を付けた場所にもう一度向かおうとすると、なにかが足りないことに気がついた。
「教室に水忘れた……!!」
「えっまじ?取ってくる?」
「ちょっとお弁当持ってて、秒で取ってくるから!」
「え、一人で行くの?って速!」
水は大事!特にお弁当食べる時には!
そう思ってなずにお弁当を預けると私は屋上から出て教室に向かった。
……あ、あった。
教室に入ってスクバの中から水を取り出す。
早く戻ろ、お腹空いた。
そう思って少し早歩きで屋上まで向かう……その時に。
「天使様〜」
「え?」

