見せかけロマンチック




思わず顔を歪めそうになって必死に抑える。

『俺とはるしかいないし、来れば?楽だろ』

『りょう先輩とたいち先輩は?』

『いない。麗来るかもって思って追い払った』

『は?』

申し訳なさすぎる……!!
まあ多分めっちゃ仲良いからそういうこと出来るんだろうけど……!!


「知世先輩なんだって?」

「えっと…屋上来る?って。鍵持ってるんだって」

「え…!!いいの?行こうよ!屋上行ってみたい」

「そう?じゃあ行くって言うね」


思った以上に行きたそうななずを見て『じゃあ行く』とメッセージを送った。

ガタッと席を立ってお弁当を持つ。


「…まって、私いていいの?」

「いいよ、あの二人と一緒に食べるわけじゃないから。私なずと食べたいな」

「よしっ行こ!」


屋上広いし、うちら二人で食べればいいでしょ。
それに、なずは知世の素のことなんとなく知ってるし。
と思って二人で屋上に向かった。