見せかけロマンチック




「俺頼りないかもだけど、よろしくね麗ちゃん」

「私もあまり自信ないけど…こちらこそよろしくね」


私の目を見て笑ってそう言った裕貴くんに、私も笑顔で返す。

…裕貴くんの方が委員長に向いてるんじゃない?なんて思ったけど、その言葉を飲み込んで笑顔で誤魔化した。



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「麗〜お昼食べよ!」

「うん……あ」


お昼休み、なずが私の席に来るとちょうどスマホに通知が来た。

…誰だろ。


「どうした?」

「…あ、知世くんからだ」


通知を見ると、知世からメッセージが来ていてタップする。

『麗どこで食べてんの?』

という文字が書かれていて、なんでだろ?なんて思いながら返した。

『教室だけど』

『屋上の鍵持ってるけど来る?』

『屋上立ち入り禁止じゃないの?』

『俺先生から好かれてるから』

……コネじゃねえか。