見せかけロマンチック





「…天使様と王子様ってあんな感じだったっけ……?」

「なんか…二人とも違う……?」


そんな戸惑う声が耳に入って、知世と顔を見合わせた。


「おいおい、天使様はどうした?」

「もういい、もう全部めんどくさーい!ってなっちゃった。知世こそどうした?いいの王子様じゃなくて」

「今日王子様として来てねえからな。麗の彼氏としてお祝いに来てんの」

「…っ、ふはっ、そっか」


知世のストレートな言葉に、少し照れながらも笑う。

すると、知世の後ろから人が近づいてきて。


「おめでとううら」

「お兄ちゃん…!!ありがとう大好き!!」


私を見て笑うお兄ちゃんに、知世から離れてガバッと飛びつく。


「うわ…っ、ははっ、可愛いなあうらは」


驚いたように笑うお兄ちゃんからすぐに離れる。
この後なずのところに行くんでしょ!!


「なずなのとこ行ってくる」

「うん!行ってらっしゃい!!」