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二年半後────春、高校卒業式。
「天使様!写真撮ってもらってもいいですか?」
「あ、はい。いいですよ」
制服の胸ポケットの位置にお花のブローチをつけて、教室でみんな写真を撮りあっている。
クラスの女の子に声をかけられて、笑って承諾すると「私も!」「俺も!」と声が上がって列ができた。
……おいおい、私ずっと人気じゃねえか。
高校生活三年間、天使様への熱が冷めることはなかった。
そして、私の素がバレることもなかった。
私は笑顔でスマホのカメラに映り込んでピースをする。
卒業式は終わったからもう解散しているのに、やっぱりみんな名残惜しいのか帰ってる人はほぼいない。
笑顔を絶やすことなく写真を撮って、列が終わると。
「麗ちゃん、俺とも撮って」
「裕貴くん」
終わるのを待っていたかのように、横から声をかけられた。

