見せかけロマンチック




「…っんん」

「息して」

「っ、む、り……っ、わかんな……っ」

「ふっ、下手くそ」


息するタイミングもまだ上手く掴めなくて、ただただ必死についていくだけだ。

そんな私を茶化しながら、愛おしそうに見つめて笑う知世にドキドキしてしまう。


頭がボーっとしてきて、息が荒くなる。

唇が離れると、身体の力が抜けて知世の胸に持たれかかった。


「も…っ、ほんとに……っ、無理だって」

「力抜けた?」

「ハァ…っ、力入んない」

「そんなに良かったんだ」

「っ、おい変なこと言うなよ!」


全身で息をしながら、知世の胸に顔を埋めてそう話していると。

知世のからかうような声が聞こえてきて、顔を上げて大きい声を出す。

さっきまでキスしてたにも関わらず、私の反応は可愛くない。いつも通りの口の悪さだ。


「ぶは…っ!せっかくいい雰囲気なのに相変わらずだな麗は」

「ぐ…っ、反射的に」

「麗のそういうとこほんと好き」

「…っぬあ!」