見せかけロマンチック




「じゃあ行ってくるね」

「おう。気をつけろよ」

「行ってらっしゃい!」


カバンを持ってお兄ちゃんは出ていって。
知世と二人になる。


「もう一回やらない?あと一回」

「えー、また?どうせ再放送だろ」

「再放送って言うなよ!お願い!」

「んー…いいこと思いついた」


一回ぐらい勝ちたい!と思って手を合わせると。
そんな私を見て、知世はなにか企んでいるように口角を上げた。

…なんか、嫌な予感がする。
やっぱやめよう、と言う前に知世が口を開いて。


「俺が勝ったら、麗からのキスもらう」

「っぶ!…っはあ!?」

「なんだよ、自信ないのか?」

「っい、いや、自信しかないよ!?」


自信がある、だなんてどの口が言ってんだか。
そう思いながらも頭が働かなくてそう言うしかなかった。

わ、私からキス……っ!?
そんなの、初めてキスした日以来なんだけど……!?


「麗が勝ったら、麗の要望答えてやるよ」

「…っ、う、でも、」

「やっぱり自信ないんでちゅか?」

「あるわ!!やってやる!!」