見せかけロマンチック




そう言って笑う裕貴くんに笑い返す。

するとチャイムが鳴って、教室に先生が入ってきた。



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「屋上でも日傘差すのかよ」

「当たり前でしょ。天使様は日焼けしないのよ」

「十分白いよお前。てかよく夏休み日焼けしなかったな」

「日焼け止め塗りたくってんだよ」


お昼の時間、塔屋の上に登って日傘を差すと知世にそう言われて。

日焼けなんて、絶対したくないから!!
なんて思ってそう言うと、笑って私を見た。


「日傘差してどうやって食うんだよ」

「…頑張って食う」

「そんな器用なことできんの?」

「バカにすんなよ」

「本気の心配だけど」

「私が出来ないのは料理だけ!!」


どうしても日焼けしたくないんだもん!!

知世の真面目そうな顔に、おい!とツッコむ。

そんな私達を見てお兄ちゃんとなずは苦笑い。


「二人って相変わらずだね……」

「私も今思いました……」

「「なにが?」」