見せかけロマンチック





「てか、中学の頃から知世先輩の話聞いてたけど、その時から絶対好きなんだろうなって思ってたし」

「え!?私、良い話した覚えないけど……からかわれたとかムカつくとか」

「好きな子には意地悪しちゃうって言うでしょ〜!もう絶対それだと思ってた」

「っ、え、えぇ……」


からかわれた、ムカつく、の部分は周りに聞こえないぐらいのボリュームに落として言う。

そんなの、わかるわけないじゃん…っ、私てっきり妹のように思われてるのかと。


『他人から見るといい感じでも、本人達はわかんねえだろうな』

昨日の知世の言葉を思い出して、確かにそうだ、と思う。

だからなずだって気づいてないんだろうなあ……両想いだってこと。


そう思うと楽しくなって、クスッと笑えてきてしまう。


「なんの話してるの?」

「…っ、裕貴くん!」

「ごめんね話しかけて。二人とも楽しそうだから気になっちゃって」