普通、ガッカリするもんじゃないの……?
一目惚れした相手の性格がこんなんだったら。
こんな……可愛げもない女だったら。
普通、ガッカリするでしょ……っ。
なのに、なんで私を好きなの?
あー、めんどくさい女。自分のこういう所も嫌になる。
「中身がどんな人間だろうと俺が言える立場じゃねえよ。俺はお前と同じなんだ」
「…え」
「忘れたのか?」
「なにを……?」
「初めて会った時麗言ったよな、『あんた私と同じでしょ』って」
その言葉を聞いてハッとする。
お、覚えてたの……?
お兄ちゃんが知世を連れてきた時、知世は作り物の笑顔を浮かべてて。
見た瞬間、私と同じタイプの人だって気づいた。
だから私、最初から素で話したんだ。
「麗はどうなんだよ。俺の中身を一瞬で見抜いた麗は、俺にガッカリしたか?」
「…っ、してない」
「俺だって同じだ。むしろもっと麗を知りたくなった」
「…っ!」

