見せかけロマンチック




「昨日父さん達にも言ったんだけど……むずいんだよな」

「むずい?」

「俺別にやりたいことねえんだよ。というか、よくわかんねえ」

「そうなの?」

「だから会社継ぎたくない理由に、明確な理由はねえな」


そんな知世の言葉に、なるほどと少し理解する。

あれでしょ。好きなことなんですかって言われたら、わかんなくて困るタイプだ。


「でも会社を継ぐって、俺にとっては相当な重荷だった」

「……」

「プレッシャーに押し潰されてたらもうなにもわかんなくなって、俺には向いてねえなって」

「…そっか」

「麗がさ、前に教師向いてそうって言ってくれたじゃん。今唯一、やってみてもいいかなって思ってる」

「…っ!え、まじ…!?」


そう言った知世の言葉にパッと顔を上げる。

知世教えるの上手いから絶対向いてるけど…!!
あの一言で!?