見せかけロマンチック




昼休み、塔屋の上に登るだけで今日もギャーギャー騒ぐ。

せーのって言い切ってからにしてくれよ……!!

と睨む私を見て知世は楽しそうに笑っている。


全く息を合わせる気がない私達の横で、お兄ちゃんとなずは息ピッタリで登っていて。

おい、見習えよあれを!!と知世を睨む。


その後みんなで話しながらご飯を食べて。

なずとお兄ちゃんの初々しい雰囲気を見て、私と知世は少しだけ離れた。


「はぁー…ついに両片想いなんだよな…」

「…そうだな」

「なに?今の間」

「いや、別に。そうだよな、もう早く付き合えよな」

「え、うん。いい感じだし」


二人に聞こえない声で、知世とそう話す。

なんだよその間。
と思いながらも頷いて返すと。


「他人から見るといい感じでも、本人達はわかんねえだろうな」

「あー…確かに、そうかも」


知世の言葉に、確かにと納得してしまう。

私もそうだもん。
知世のこと好きだけど、知世は私のことどう思ってるのかなって考えちゃう。