知世の発言にビクッとして、恐る恐る聞いてみる。
知世の声のトーンじゃ結果が察せなくてバクバクと緊張しだした。
『言いたかったこと全部言った』
「…!言えたんだ、よかった」
『母さんが味方してくれたおかげで言えた』
「……!」
その言葉に目を見開く。
ちゃんと、向き合ってくれたんですね。
あの時の後悔したような表情を見せる知世のお母さんを思い浮かべた。
『やりたいこと見つけたら応援してくれるって。見つからなかったら会社を継ぐことも考えろって』
「……っ、それって」
『上手くいったよ』
「…っ、う、うう嬉しい……っ!!よかったね……っ!!」
知世のどこか軽くなった声色に、私の心も軽くなる。
自分の事のように嬉しくて、なんて声をかければいいのか分からなかった。
ほんとに、よかった……っ。

