見せかけロマンチック




なずのこと送ってくれてありがとう!!ナイスだよ!!

なんて思っていると、私の顔を見てお兄ちゃんは顔色を変えた。


「…っえ、あ、ちょっといろいろあって……」

「なにがあった?誰かに何か言われた?それとも知世?」

「俺!?俺じゃねえよ!……いや、俺か?泣かせたのは」

「…へぇ、知世、ちょっと部屋来いよ」

「まって!違うから!知世のおかげで泣けたの!!」


確かに、知世の行動と言葉に涙が出てきた。
だけど、知世は私を慰めてくれた側だから!!悪いのは全部あの子達!!

知世のおかげで泣いてスッキリできたの!

っていうか、なんで知世も素直に俺?とか言っちゃうんだよアホなんか!?


と焦ってお兄ちゃんを止める。


「…わかってるよ、うらを傷つけるようなこと知世がするわけないからね」

「そうだぞ!……危ねぇ、俺殺される所だった。はるだけは怒らせたくねえのに」

「知世、あとでなにがあったか教えてね。俺が解決するから」

「やめてー!!」


安心する知世の肩をお兄ちゃんがポンと置いて笑って。
でも目が笑ってない。

や、やばい、怒ると怖いお兄ちゃん再来だー!!!