この前、自分を自分で傷つけていたって気づいてから、私は自分がわからなくなった。
ああ、どうしよう、逃げ出したい。
天使様と私を比較する度、心がどんどん空っぽに──…。
「人の苦労を勝手に決め付けるのは良くない」
……っ、え?
知世が私の手をギュッと強く握ってきたかと思うと。
怒っているかのような低くて震えた声で、周りに聞こえるようにそう言った。
パッと顔を上げて知世を見ると、今まで見たことないような怖い顔をしていて。
周りの女の子達は、シン…と驚いて静かになった。
すると、知世は「行くよ」と私の手をそのまま引っ張って。
靴を履き替えて外に出た。
家まで早歩きで歩く知世の後ろ姿を見つめながら私は連れられて行く。
私の手を強く掴んで離さない知世の手に、思わず涙がこぼれそうになって顔を歪めた。

