見せかけロマンチック




「あのー…私、鏡持ってたよ」

「っえ!?うわ、ごめんほんとに…!嫌だったよね!」


ソロ〜っと手を上げて私は言うと、お兄ちゃんは余計焦っていて。


「っ嫌ではないので大丈夫です…!」

「え、ほんと…?嫌じゃない?」

「全然…!」

「っ、そ、そっか……よかった」


するとなずは顔をブンブンと横に振って答えた。

それにホッとしたかのように頬を染めて笑うお兄ちゃんを見て、ん?となる。


…お兄ちゃんのこんな顔、見たことないぞ……?
……やばい、お兄ちゃんが全然わからない。
妹として見てるのか……一人の女の子として見てるのか。


「…ねえ、知世、私達今……」

「ああ、空気だよ俺ら」

「二人とも可愛い……浄化される」

「うん、俺も」


知世の方に肩がぶつかるぐらいの距離まで寄って、小声でコソコソ二人を見ながら話した。