私が猫をかぶり始めたのは、多分小学三年生ぐらいの時だ。
理由は一つ。
どこか柔らかい雰囲気を放った可愛すぎるこの顔には、こんな性格が似合わないから。
フワフワした女の子の口から、それに似合わない言葉が出てきたら幻滅されるだろう。
それに気づいたのは、私がまだ猫を被ってない時の周りの反応だった。
ある女の子からは『麗ちゃんって可愛いのに…言葉遣い悪いね』。
ある男の子からは『顔だけじゃんお前…!』。
その言葉を聞いて思った。
ああ、私にこの性格は求められてないんだ、って。
それから私はそう言った奴らにムカついて、お望み通りの天羽麗になった。
みんなが望んでいた、心優しい天羽麗に。
ここで傷つかない所は私のいい所だと思ってる。傷つかずにムカついてヤケになったけど。
そこからみんなは段々本当の私を忘れてくれて、現在私の素を知ってる同級生は、なずしかいないだろう。

