見せかけロマンチック





ポケットに手を入れて声をかけようとすると、そんな私に気づいていないお兄ちゃんはそう言って。

なずの許可よりも先に手を伸ばしてまつ毛を取った。


そんな行動になずはポカーンとしてお兄ちゃんの目を見つめて。
この反応の理由をお兄ちゃんは理解していないのか頭にはてなマークが浮かんでいる。


え……お兄ちゃん、とんでもなく大胆なことしてるって気づいてない…?
無自覚でこれ……?嘘でしょ……?


「…?どうかした?」

「えっ、いや、その、びっくりして…っ」

「え?…あ、ごめんね女の子の顔簡単に触っちゃだめだよね…!うらといる時の癖で…!」

「い、いえ!」


お兄ちゃんがハッとして焦ったように謝って、それになずもあたふたしている。

…お兄ちゃんの中で、やっぱりなずは妹なのかな。
正直、私も知世に対してこうだったから気持ちは分かってしまう。