ため息をついて困ったように笑う裕貴くんを見て、胸が苦しくなる。
人のことを優先できる素敵な人。でもそれは、時には自分を傷つける。
こんなにも優しくてかっこいい人に、こんな暗くて重い感情で断っちゃだめだ。
ちゃんと、自分の言葉で真剣に向き合うべきだ。
「麗ちゃん、好きです」
「…っ」
「だから、バッサリお願いします!」
そう言って、全力で笑う裕貴くんの言葉を真剣に受け入れて、ふぅと息を吐く。
「…ごめんなさい」
「…うん」
「私、嬉しかった!前に私が忘れ物した時、そういう一面見れて嬉しいって言ってくれたこと」
「え…?」
「完璧じゃない私でもいいんだ、ってびっくりしたけど、嬉しかったよ。それで裕貴くんへの壁がなくなったおかげか気が緩んで素がバレたんだけど」
あの時のこと、今でも忘れない。
目を見開く裕貴くんに、そう話す。

