見せかけロマンチック




心配するように私を見る知世に、私も自分に疑問を持つ。

急に引き上げられたから視界がぐらついたのかな?
まあもう平気だけど。

そう思って四人で丸く座ってお弁当を開いた。



「…うら?どうした?」

「え?なにが?」

「食べるの遅くない?あんま減ってないし」

「んー…お腹空いてるんだけど、食べる気ないというか」


ご飯食べ始めていろいろ話すが、全然箸が進まなくて。

食欲が突然なくなって、お弁当をボーッと見つめる。


なんでだろ……考え事しすぎて疲れちゃったのかな。


「…あ、水なくなったわ俺」

「あ、ほんとじゃん」

「買いに行ってこよっかな」


すると、知世がペットボトルの水を飲み干して。
空のペットボトルを持ってその場を立った。


「一人で行く?俺も行こうか?」

「いや、一人で…」

「わ、私も行く!」


一人で行くと塔屋の上から下りようとする知世に、反射的に私は立ち上がった。