見せかけロマンチック





「麗大丈夫?なんか心ここに在らずって感じ」

「そう?」

「まあそんなの、知世先輩に会ったら吹っ飛んじゃうよ」


お弁当を持って私の席にやってくるなずにハッとする。

どこかウキウキしているなずを見て、そうだよねと笑ってしまう。

「行こう!」と言うなずに私もお弁当を持って屋上に向かった。



屋上に着いて二人でドアを開けると、知世とお兄ちゃんは既に来ていて。


「お、やっほー」


と言って笑う知世に、胸がギュッとなる。

…あーもうほんとに、身体が軽くなった。
重かった身体に、スっと風が通ったようにスッキリする。


「久しぶりに晴れたな」

「ね、景色良すぎて心に染みる」

「は?そこまで?」

「ふふっ、うん!」


外の空気を大きく吸って、知世に笑顔を返す。

私の心も晴れたよ、なんてちょっと上手いことを心の中で言ったりしちゃう。


私はなずの方を見て、二人で覚悟を決めたように頷いた。