見せかけロマンチック




甘えるような目に、拒否できなくて渋々頷く。
私は料理が下手なのに……大丈夫か?


そう思ってキッチンの方に向かう。

……こんなにキッチン広いのに、食材最低限のものしかない。

なんとか料理作れるぐらいのものしかなくて、とりあえずネットで調べたおかゆを作ろうと必要なものを手に取る。

…知世、一人みたいなもんだって言ってたよね。
お父さんもお母さんもあんまり帰ってこないってことかな……?だから食材がない……?
知世が料理上手なのって、自分で作るから、なのか……。


キッチンから見える知世の寝転ぶ姿に、私はまだ全然知世のこと知らないんだと思わされる。


……とりあえず、病人に優しいおかゆを作ろう……!



「ど、どう……?」

「…味、ない」

「っう、やっぱり…?薄味心掛けすぎた……美味しくなかったら食べなくていいよ」

「…美味しくないとは言ってない」


私の作ったおかゆを真顔でパクパク食べる知世に、成功なのか失敗なのかわからない。