そんな私の反応を見て、少し困ったようにお兄ちゃんは笑って。
「知世ん家、複雑なんだ。実家暮らしだけどほぼ一人みたいなもんで……今めっちゃ寂しがってるだろうな」
お兄ちゃんの、全てを知っているような発言にズキっと胸が痛くなる。
やっぱりそうなんだ。
「心配ならお見舞い行ってきてもいいんじゃない?あんな厄介なやつ扱えんの、うらしかいないでしょ」
「…っ、行ってきてもいい?」
「うん、いいよ。俺これからバイトだから行けないけど、うらが行ったら喜ぶ。雨弱まってきてるけど、気をつけるんだよ」
「ありがとう…!」
なにかあったら連絡してね、と言うお兄ちゃんにバッと立ってスマホとお財布を持つ。
…っ、無性に会いたくてたまらない……っ。
背中を押すようなお兄ちゃんの言葉が嬉しかった。
「行ってきます…!」
そう言って家を飛び出る様に走る麗の後ろ姿を見つめる悠は。
「───俺は、知世のこと信用してるから。うらを預けれるのは知世しかいないよ」

