一番最初に駆け寄ってきた裕貴くんに、笑顔を見せる。
すると裕貴くんは嬉しそうに照れていて。
「見ててくれて嬉しい」
「…うん」
そんな純粋な表情に、素直に頷けなくて複雑になる。
こんなの最低だよね……。
普段、天使様として嘘をつきまくっているけど。
私の素を知る裕貴くんに対して嘘をついて笑うのは、胸がズキズキと痛かった。
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…この後どうしよっかな。
球技大会も最後の方になってきて、どこ見に行こうか迷う。
体育館の外の渡り廊下に出て、私は頭を悩ませた。
なずは今バレーのチームの子に呼ばれて行ってしまった。
今の私は一人ってわけよ。
…!あれ知世だ……!
キョロキョロ周りを見ていると、少し遠くの方に知世の姿が見えて。
知世の周りには女の子達で溢れていた。
うわっ、近づくのやめよ。
一瞬でそう判断した私は、知世がいる方向とは真逆に身体を向ける。

