見せかけロマンチック




「うらちゃん、こっち見て」

「は、ちょ…っ!!」


近……っ!?
私の顔を覗き込む知世に、バクバクと心臓がうるさく響いて。

だから、ここいっぱい人いるんだってば!!


「自分のクラス応援してもいいけど、俺のこともちゃんと見ててね」

「な…っ!!」

「わかった?」

「…っ、」


思わず頷いてしまいそうになって、ぐっと堪える。
私は自分のクラス応援しなきゃなんだ……自分のクラス自分のクラス……!!

そんな私の考えていることを察したのか、知世はこの大勢の前で素の表情を出した。
それはもう、危なくて妖しい雰囲気。


「…まあ、麗の意思とか関係ないんだけど。どうせ俺から目離せなくなる」

「は…っ」

「俺、麗の目線独り占めする気だから覚悟しとけよ」

「ば…っ!離れ…っ!」


私にしか聞こえない小さい声でそう言った知世に、全身がぶわっと沸騰する。
バカじゃないの離れろ!って言いたい所をグッと飲み込んだ。