見せかけロマンチック




私が点を入れたところで、ピーッと音が鳴り試合が終了する。


「麗ちゃんナイスー!!」


同じチームの子達から、キャーっと声をかけられて「勝ててよかった、次も頑張ろうね!」と笑い返す。

そのまま敵チームに挨拶をして試合コートから出ると。


「お疲れ麗!!相変わらず上手いねほんと!全然鈍ってないじゃん!」

「そうかな?ありがとう」


呼吸を整えながらタオルで汗を拭く私に、なずがそう話しかけてきた。

中学生の頃、バスケ部に所属していたからバスケには自信があるのだ。
思っていたよりも大活躍して、顔には出さないけど大満足……!


「あんなにかっこよかったのに、試合終わったらフワフワしてて可愛いのなに?最強すぎる…」

「てか低めのツインテールくそ可愛い」


周りからの視線が痛いぐらい集中する。

え、ほんっとそれな?今日の私最強に可愛いよね。